【お庭コラム①】暮らしを彩る、緑あふれる庭づくり
- コラム
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リノベーションを行う際、建物と合わせて考えたいのが“庭”。
今回はそんなお庭に関するちょっとした豆知識をご紹介いたします。
緑は心を癒やすだけではなく、家や暮らしにも実は大きな影響を与えています。
日本の庭の良さや、住まいとの関わりを計算しながら、美しい季節の移ろいを取り込み、
暮らしを豊かに彩ってみてはいかがでしょうか。
快適な環境をつくる木々や植物
住まいに庭を設けることでどんな効果が期待できると思いますか?
実際に庭のある家に住まわれている方の声をお聞きすると、以下のようなメリットがうかがい知れました。
庭のある家
▶家族が楽しく快適に過ごせる
▶隣家と距離を設けられる/植栽によって視線を遮ることでプライバシーが確保できる
▶ガーデニングが楽しめる
▶子どもやペットの遊び場がつくれる
▶BBQやホームパーティなどの際にアウトドアスペースとして活用できる etc.
快適で省エネな住環境を整えるために、「パッシブデザイン」のセオリーが重要なカギを握ることは
既に他のコラムでもお伝えしていますが、この住環境を整える手法に、実は庭づくりも大きく関係しています。
光や熱、風などの自然エネルギーを活用するパッシブデザインの住まいづくりにおいては、
さまざまな手法で太陽光をコントロールすることが重要です。
植栽を住まいに合わせてうまく取り入れることもその一つです。
- パッシブデザイン的お庭のメリット
- ●春夏に生い茂り、秋冬に葉を落とす落葉樹は、夏は緑葉が強い日射しを遮り、冬は自然に葉が落ちて柔らかな木漏れ日が差す
●植物の葉から水分が蒸発することで、夏の暑さや冬の乾燥を和らげる効果が期待できる
●地面や芝生や土を選ぶことで照り返しや熱の反射を抑えられる(夏場もコンクリートやレンガなどと比較して涼しくなる)
- お庭のデメリット
- ●虫が出る
●剪定や草引き、お掃除などのお手入れが必要
しかしこれらのデメリットも、植栽選びやスペースの工夫などである程度解決できます。
生長がゆるやかで手入れの手間が少ない木や病害虫に強い木など、樹木の種類もさまざまです。
これらの特徴を押さえて考慮すると良いでしょう。
- 植栽の主なタイプ
- ■シンボルツリー
住まいの象徴となるような背の高い樹木。
庭の中で最も存在感のある木を持ってくると良いでしょう。
■サブツリー
シンボルツリーを補ってバランスを取るための庭木。
シンボルツリーとの相性を見て決めると良いでしょう。
■低木
庭に立体感を与えてくれる樹木で、一般的に1.5m以下の高さの木を指します。
暮らし方や住む人の性格を踏まえ、建物全体との調和を大切に、建築会社と相談しながら考えるといいでしょう。
暮らしや家族の関係に、ポジティブな変化をもたらす庭
上記のメリットだけでなく、自然を眺めることや土や植物に触れることは、五感を刺激しストレスを緩和してくれます。
そのパワーは大きく、「園芸療法」や「ガーデンセラピー」という自然療法にも、今注目が集まっています。
自然の多い場所にわざわざ出掛けなくても、生活のすぐそばに庭という緑があることで、
その癒やし効果を存分に受け取ることができます。
浅井良工務店がリノベーションを手掛けたU様邸も、庭を効果的に設けたことにより、
家族の暮らしや心持ちに変化があったといいます。
リビングから眺める緑に癒やされ、家族と向き合う時間がより尊いものになったというご主人。
今では自分で植栽を増やしていくことが楽しみになっているとか。
元々虫嫌いで、庭にいいイメージが持てなかったという奥様も、実際に暮らし始めてから「庭っていいな」と
思うようになり、テーブルを庭に近づけ、その風景を楽しみながら食事を楽しんでいるといいます。
さらに娘さんも虫嫌いを克服、庭で“おうちピクニック”をするのが大好きなんだとか。
触れる人の心を癒やし、暮らしをより豊かなものにしてくれる緑あふれる庭。
こうした実例からも、家族との過ごし方にも良い変化がもたらされることがわかります。
もちろん、まったく新しい庭をつくるだけではなく、家族が大事に育ててきた植木や植物があれば
新しい住まいに合わせて植え替えたり、庭石などは再利用してより良いデザインの庭にリノベーションし、
想い出を受け継いでいくことも可能です。
リノベーションを行う際、住まいのイメージやライフスタイルに合わせた、個性のある庭づくりについても
じっくり検討してみることをおすすめします。