【インタビュー】スタートしたLCCM住宅での新生活
和歌山の地場企業として第1号となる「LCCM(ライフ・サイクル・カーボン・マイナス)住宅」の認定を目指して和歌山市郊外に建設した戸建て住宅が、2021年12月に完成。建築物の実績報告・審査を経て、無事、2022年2月に「LCCM住宅」の認定を受けました。
完成見学会も快諾くださり、新居で暮らし始めたYさまご家族が、なぜ弊社との家づくりを選び、「LCCM住宅」を建築するに至ったのかインタビューに応じてくれました。
リノベーションの相談から新築へと
――まず、浅井良工務店の家づくりに興味を持ったきっかけからお聞かせください
わが家の家づくりは、代々受け継がれてきた由緒ある土地が絶対条件でした。私が生まれ育ったこの場所に愛着があり、他は考えられなかったためです。
はじめは、同じ敷地内にある旧家のリフォームを検討していて、リノベーション業者を探している中で、浅井良工務店に関心を持ちました。
――実際はリノベーションではなく新築という選択に
旧家のリノベーションは諸事情で断念することになり、それなら、敷地内にある土地で新築できないかなと。
ただ、その土地は少々入り組んだ高台にあって、大手メーカーにも相談したのですが、“建てられない”と断られてしまいました。
一方、浅井良工務店は、こちらが望んでいる以上の住まいを提案してくださって、ここ建てたいと思いました。
LCCM住宅の入り口は「いつまでも健康に過ごせる家」
――ご夫婦のマイホームへの要望は「いつまでも健康に過ごせること」
子どもたちはいずれ成長して巣立ちます。将来、独立した子どもたちに負担をかけないためにも、私も妻も健康で暮らすことが何よりも大事。
家づくりを始めるにあたり、そんなことをお伝えすると、人にも地球にもやさしい住まいの考え方、大地震を想定した耐震性の重要性などすごく丁寧に説明してくださいました。
家づくりを考え始めた当初は、それほど住宅の性能や構造には関心がありませんでしたが、勉強会に参加して、夏と冬の室温変化や省エネ性能などの数値を目の当たりにすると、すごいなーと驚きの連続で、どんどんのめり込みました。次第にそれが譲れない条件になっていましたね。
――それが、「パッシブデザイン」「SE構法」、さらにその先にある「LCCM住宅」を目指すことに。
はい、そうですね。当然のことながら一般人の私たち夫婦には「LCCM住宅」は初めて耳にする言葉で、「認定を目指しましょう」と提案をしてもらってもよくわかりませんでした。
あれこれ調べていくうちに、そのスペックに魅了され、それなら突き詰めたいなと。
「ZEH」は暮らしている間の一次消費エネルギー量を±0にすればいいですが、「LCCM住宅」は建設時・解体時も含めて、マイナスにしなければいけません。
でも、普通に暮らしているだけでそれが達成できるって魅力的だと思いません?
そして、その暮らしが自分たちの健康にもつながるって…。しかも、地元の工務店の技術で実現できるっていうのがすごいと思いましたし、心強かったです。
夫婦の想いをカタチに家族の期待が高まるこれからの暮らし
――土地、スペック以外に要望したことは?
僕は構造・性能に惚れ込みましたが、間取りやデザインについては、僕よりも子どもと一緒に家で過ごす時間が多い妻の要望を叶えてあげたかったので、妻の意見を尊重しました。
――奥さまのこだわりはLDK内のワークスペースと収納。
家族が集う時間に限りがある中で、できるだけLDKで一緒に過ごしたいという思いと、子どもがもう少し大きくなったときに、“リビング学習”ができる環境を整えたくて、LDKにワークスペースがほしいというのはお願いしました。
収納は、必要なものがそれぞれのスペースに片付けられると家事が楽になりますし、生活感も出すぎずシンプルに暮らせます。
大半を造作家具で対応してくださったので、数年先でも満杯にならなさそうなくらいの大容量に満足しています。
玄関からファミリークローク、洗面、浴室、キッチン、LDKと回遊動線になっているのもステキです。
家事動線が最小限なのはもちろん、子どもは走り回って楽しそうにしているので、それもよかったです。
キャプション/壁と天井の板張り、無垢材のフローリングがぬくもりを創出。窓際ベンチや造作家具、2階のホールの木製格子も、暮らしに安らぎを添えます
――完成したマイホームでの暮らしはいかがですか?
想像していた以上にすばらしくてこれからの暮らしが楽しみです。自然の光がたっぷり入って風が通って、冬は暖かく、夏は涼しい、そのスペックが何よりのお気に入り。無垢材のフローリングもいいですよね。
僕の子どものころは靴下を2枚履きしても床が冷たく、部屋全体も寒かった記憶がありますが、この家なら冬場、子どもが裸足で走り回っても大丈夫。
機械の力を極力頼らず、自然の力と自然素材、設計力でこういう環境が実現できるというのをもっと多くの人に知ってもらいたく、1年暮らした後、その状況をまたお伝えしたいですね。