家の「強さ」も注文してください。
家を建てようと思うとき、思いつくこと。
デザインや間取り、広さやコストなどがその代表的なものかもしれませんね。それは多くの人が、まず家づくりに対して求めている事が「暮らしやすさ」「居心地の良さ」であるからでしょう。
家の強さについての基準
では、「家の強さ」について考えたことはありますか?これについてはほとんどの人が家は当然強いものとして話を進めている事でしょう。その理由として、日本では建築基準法の中で耐震基準について定められている事があります。
また、地震に対する強さの指標として耐震等級というものもあります。耐震等級1であれば、震度5程度の、数十年に一度の頻度で発生する地震に際して、建物の損傷防止に効果があるとされています。
また耐震等級2は、耐震等級1の1.25倍の倍率の耐震強度があることを示し、「長期優良住宅」として認定される要件としても求められるものです。
2016年に発生した熊本地震において、こんな事実がありました。地震のあと、益城町において2000年以降に建てられた住宅計205棟を調査した結果、2000年に改正された耐震基準の住宅が1割あり、そのうちの3~4割が倒壊・大破していたこと。
また、性能表示制度の「耐震等級2」で設計していた住宅が本震で1層崩壊、つまり1階が押しつぶされるよう崩壊したのです。
(参照:https://www.nikkei.com/article/DGXMZO02757460V20C16A5000000/)
もはや、耐震基準を満たしているだけ、耐震等級2をクリアしているから、というだけでは今後起こり得る大規模な震災に対して安心できない、という懸念が浮かび上がってきました。
構造計算を実施するのがSE構法
しかし例外があります。大規模地震発生後も余震を繰り返した熊本・大分にはSE構法で建てられた家が41棟あったのですが、それらにはひとつも構造的な被害(居住不可に近い被害)はありませんでした。
それだけではありません、2011年の東日本大震災では、マグニチュード9.0の大規模な地震と津波が発生しました。その未曾有の大災害に遭遇したSE構法の建物は1,227件。 中には高さ7.5mの津波の直撃を受けた建物もありました。
しかしその全ての建物についても構造被害ゼロが確認されたのです。さらに中越地震においても同じく構造被害ゼロ。これらは、どういうわけでしょうか?私たちが提供しているSE構法の大きな特徴のひとつとして「構造計算」があります。
構造計算は一般的にRC造のビルやマンション、鉄骨造の建物などで行われているもので、構造部材の強度を数値化し、基礎や構造部材、接合部の強度が一定の基準値を満たしているかを科学的に検証するものです。木造住宅の場合、建築基準法で義務づけされていないこと、また、木材の強度にばらつきがあることなどから、ほとんど実施されていません。
しかし、SE構法では安全性を保障するため、構造計算に適した専用の集成材を使用し、一棟一棟で構造計算を実施、その数値は大きな地震にも耐えうるものとして保証しています。
しかも、計算だけではなく、数値が施工の際に実際の建物に正しく反映されているかについても、SE構法施工管理技士の有資格者が必ず検査を実施しています。そのため、熊本地震での構造的な被害が無かったのです。
家の強さは、長く快適に暮らすうえでとても大切なことです。家づくりを考えるとき、このことを念頭に置くと、選択肢に迷うことが少なくなると思いませんか。