回想世界旅行記~15
12月5日 木曜日 曇り後雨 PM3:00 5℃
昨晩はポストオフィスに泊めて貰う。このオフィスのチーフが「朝食を食べていけ」と言うので遠慮なく彼の部屋へ呼ばれたが、一向に彼が食べようとしないので「食べないのか?」と聞くと、「断食の月なので1日に1回夜だけしか食べない」と言う。「モッサルマン(イスラム教を信じる人)は食べることを美徳としない」なんかこの宗教は食べないのが偉く感じるらしい。豚肉・タバコ・酒・断食となかなか厳しい宗教である。
朝食を呼ばれて出発したのが8時半。今日から3日間ガタガタ道だ。泥でタイヤが2回も回らなくなり、パンクの修理道具で泥を落とす。空は曇って今にも雨が降りそうだ。僕の顔も曇って今にも涙が出そう・・・。急な坂道にぶつかったり、向かい風で一向に進まなかったり、悪いことだらけ・・・。おまけにBojnurdの街に着いたとたんにギヤーが壊れてしまう。自転車屋に持っていくと、早速直してくれたが100Risと言われたが、50Risに値切る。
今日は良いこと無しだ。
本日の出費:ライス30Ris 茶5Ris ナン6Ris 干し柿5Ris
自転車修50Ris ホテル25Ris
12月7日 土曜日 曇り後雪
8時半、SARIの街を後に一路テヘランへカピス海も近いので景色も大分変っている。藁葺きの家も時々見かけるので、何だか日本へ帰ったような気持ちになった。雨が多いせいか屋根の勾配がとてもきつい。そしてトタンで出来ている屋根もある。アフガニスタンからこのSARIまでは殆ど土小屋だったのに、ころりと変わった感じだ。
周りを見ると緑が多い。今まで砂漠を通って来たので緑を見ると本当に安らぎ感が出てくる。水田も延々と耕せている。パキスタン以来見ていなかったので水田を見ると懐かしい。しかしカスピ海を見ることが出来ないのが残念。又の機会が無いのだからなおさらに。
エレブリッツ山脈の山越えは大変興味があった。霧・雨・雪と低温。さらに高度が高いので越えごたえのある山だ!おそらく3000m近くあると思う。
テヘラン着はPM2:00、先ずは大使館へ行ったがオフィスはクローズされていた。オープンはAM8:00~12:00 PM4:00~7:00、日本じゃ考えられない。ホテルを探しにメインストリートをうろうろしていると、テヘラン大学の学生が来て「私の家に泊れ」と言ってくれるので甘えることにする。
本日の出費:チーズ10Ris パン5Ris